日本の会社には、新卒一括採用(しんそついっかつさいよう)といって、学校を卒業する人を対象として決められた期間にのみ求人を行い、採用試験を在学中(ざいがくちゅう)に行った上で内定(ないてい)を出し、卒業後にすぐ入社するという習慣があります。その新卒一括採用に大きな動きがありました。今回はそのニュースについて話してみましょう。
英語と日本語で、よんでみよう!
日本の習慣を英語で紹介(しょうかい)!みんなで日本語の記事が読める「にほんごサンデー」。
今回は、日本の就活(しゅうかつ)スケジュールについて、留学生のみなさんに、英語でどう説明すればわかりやすいかチャレンジしてみたよ!
友達の大学では、今月から毎週、企業の人事(じんじ)担当者による学生向け採用説明会が開かれているんだって。
In my friend’s university, starting this month, the recruitment sections on companies will host employment guidance seminars for students every week.
就職活動と言えば、外国人留学生も、日本の学生と同じようにエントリーシートを書いて、グループディスカッションや面接に臨(のぞ)むことが多いよ。
Speaking of job hunting, both Japanese and international students are required to submit entry sheets and face multiple group discussions and interviews.
経済団体が就職協定を廃止(はいし)すると発表はしているけど、現在の指針(ししん)では企業の選考(せんこう)開始は6月まで後ろ倒しになっていて、内定(ないてい)が出るのは10月からなんだよね。
Business Federation has decided to abolish the recruiting rules. However, according to current guidelines, companies has to delay their employment selection until June and the job offers will be decided in October.
これでは就活の時期が卒業論文や研究、公務員試験とも重(かさ)なってしまうよ。外国人は留学ビザの期限(きげん)の問題に対処(たいしょ)しなくちゃいけないしね。
This coincides with the beginning of graduation thesis or project, and employment examination for public officers. International students have to deal with visa renewal.
もっとくわしく!
日本の経団連は、2021年春入社以降の新卒者を対象とする就職・採用活動のルールを廃止することを正式に決定しました。
1953年に始まった就職協定以来、約70年続いてきた就職・採用活動の目安がいったんなくなります。
これによって、企業の「通年採用」が進むなど、学生が就活しやすい環境が整うことが期待されている反面、活動が本格化する時期が大幅に早まってしまうなど、学生・企業双方が混乱する可能性も指摘されています。
これによって、内定時期は早い人で3年生のインターンシップ中、一方で4年生の秋になっても内定のない学生が続出し、就活がかえって長期化することも懸念されています。
もし外国人留学生が、卒業までに就職先が決まっていなければ、そのままでは「留学ビザ」の在留期間が満了してしまい、出国しなければなりません。
留学生は、少しでも早く内定を取らなければいけないというプレッシャーに直面するのです。
しかし最近では、大学・短期大学卒業または専門学校で専門士の称号を取得、学校の推薦があるなどの要件を満たせば就職活動を目的とした日本在留が許可される場合もあるなど、条件が緩和されるようになってきました。