今、日本で使われているお札(さつ)は、1万円札(1まんえんさつ)に19世紀(せいき)の思想家である福沢諭吉(ふくざわゆきち)、5,000円札(5,000えんさつ)に19世紀(せいき)の小説家・樋口一葉(ひぐちいちよう)、1,000円札(1,000えんさつ)に19~20世紀(せいき)の医師・野口英世(のぐちひでよ)の肖像(しょうぞう)が使われています。また、10世紀(せいき)ごろの古典(こてん)文学を代表する紫式部(むらさきしきぶ) が描(えが)かれた2,000円札(2,000えんさつ)もあります。そのお札(さつ)が新しくなるというニュースを取り上げます。
英語と日本語で、よんでみよう!
日本の習慣を英語で紹介(しょうかい)!みんなで日本語の記事が読める「にほんごサンデー」。
今回は、お札について、留学生のみなさんに、英語でどう説明すればわかりやすいかチャレンジしてみたよ!
日本政府(せいふ)から、2024年に新紙幣(しんしへい)を発行(はっこう)する予定だと発表されたね。今のお札(さつ)は2004年から使われていて、20年ぶりの刷新(さっしん)になるそうだよ。
The Japanese government announced that they would issue new banknotes from 2024. The current banknotes have been in use since 2004, and it will be the first renewal in 20 years.
新しい1万円札(1まんえんさつ)に印刷(いんさつ)される人物は、渋沢栄一(しぶさわえいいち)だよ。19世紀(せいき)から20世紀(せいき)にかけての実業家で、日本で最初の銀行、日本初の私鉄(してつ)など、500あまりの会社を設立(せつりつ)した人物だよ。
The person printed on the new 10,000 yen note will be Eiichi Shibusawa. He is a businessman from the 19th century to the 20th century who founded about 500 companies, including the first bank and the first private railway in Japan.
新しい5,000円札(5,000えんさつ)には津田梅子(つだうめこ)が採用(さいよう)されたよ。アメリカ留学を経験し、英語教師になった梅子(うめこ)は、「花嫁(はなよめ)修業(しゅぎょう)」が当たり前だった日本の近代に、女性が自立するための英語学校―現在の津田塾(つだじゅく)大学を創立(そうりつ)したんだ。
Umeko Tsuda will be in the new 5,000 yen note. Umeko studied in the United States and became an English teacher. She founded the prestigious English school aimed for women to be independent, Tsuda University, during an age where bridal training was the norm for women.
新しい1,000円札(1,000えんさつ)の人物は北里柴三郎(きたさとしばさぶろう)で、近代医学の父として知られているね。ペスト菌(きん)を発見し、破傷風(はしょうふう)の治療法(ちりょうほう)を開発するなど、伝染病(でんせんびょう)予防(よぼう)に大きく貢献(こうけん)した人物だよ。
The person to reflect the new 1,000 yen note will be Shibasaburo Kitasato, known as the father of modern medicine. He has made a great contribution to infectious disease prevention, including the discovery of plague bacteria (Yersinia pestis) and the development of treatments for tetanus.
もっとくわしく!
日本の紙幣(しへい)は、これまで20年周期(しゅうき)で刷新(さっしん)されてきました。次の周期(しゅうき)は2024年となりますが、発行するには5年程度の準備(じゅんび)期間が必要であるとして、今年2019年に新紙幣(しんしへい)のデザインが発表されたのです。
紙幣(しへい)刷新(さっしん)の最も大きな理由は、偽造(偽造)防止(ぼうし)です。新紙幣(しんしへい)には、高精細の「すき入れ」模様(もよう)のような最新技術(ぎじゅつ)のほか、傾(かたむ)けると肖像(しょうぞう)が立体的に浮かび上がるホログラムの技術(ぎじゅつ)が、世界で初めて導入(どうにゅう)されています。
また、訪日外国人の増加にも対応(たいおう)し、額面(がくめん)の表示は漢数字より洋数字が大きく印字(いんじ)されています。「お札(さつ)の顔」にも、北里柴三郎(きたさとしばさぶろう)のように世界的に有名な人物が採用(さいよう)されるなど、新しい紙幣(しへい)は「国際化」が進むことになりそうです。