「にほんごサンデー」編集部には在宅で記事の翻訳業務を体験する実習生(インターンシップ)の皆さんが参加しています。
今回は、就職決定により実習を修了された方にインタビューを行いました。
子育てと両立できる仕事を探して、翻訳の道へ
インターンシップというと、学生や第二新卒の方が対象というイメージがあるかもしれません。実際、「にほんごサンデー」でも学生から実務にシフトする経験を積まれている方々がいらっしゃいます。
それよりも、「にほんごサンデー」の実習生のプロフィールとして多いのは、子育て中で、そろそろ就職活動を始めるという方々です。今回の修了生も、そんな一人でした。
実習に参加を希望した理由は?
「にほんごサンデー」の実習に参加を希望した理由は、子育てと両立出来る仕事さがしに悩み、翻訳業を考え始めていた時だったからです。
未経験から下訳の流れを習得
今回ご担当いただいたのは日英翻訳でしたが、成果物には当初、いわゆる「訳漏れ」が残存していました。
訳漏れは、実務翻訳者になってからもやってしまいがちな現象です。訳漏れの箇所が多いと、場合によっては「訳漏れ何%以上でペナルティー」などと基準を設けている案件もあるほどです。
そのため、実習期間中に訳漏れの防止法をアドバイスさせていただきました。
実際にお送りしたアドバイスは以下のようなメッセージです。
訳漏れ防止には、下訳の工程を抜かりなく行おう
下訳では、凝った言い回しにしようとせず、まずは高校生の英作文みたいな状態で良いので直訳していきます。
この工程で機械翻訳を使うのもアリです。
例えば、「エキサイト翻訳」でも、下訳用と割り切って使えば助けになります。
キャッチコピーを機械翻訳が通りやすいように
「高校野球のチームを応援する方法」と書き換えて入力すると、
→The way to support a team of high school baseball
と機械翻訳してくれます。あとは、語順を並べ替えていけばいいですね。
私がレビュアーを本職としているために、不完全な文でも直すのが苦にならず、むしろベースがあったほうが仕上がりは速いという発想で、機械翻訳を下訳に使うことが多いです。
このやり方が自分に合うかどうか、次回試してみてくださいね。
翻訳には日本語力のブラッシュアップも欠かせないと気付く
個別添削のやりとりは、実習期間中、合計10回以上。
文法や語彙を直すこともありましたが、上記の事例のように、日本語の解釈を正しく行うことの大切さも、指導させていただきました。そんな実習での気付きについて聞きました。
英語力などのスキル面でどんな発見がありましたか?
英語力は、実習までに資料の読み書きで不便を感じた事は無かったのですが、翻訳として適切な単語を慎重に選ぶ為の英語力並びに日本語力が必要だと感じました。
仕事面ではどんな気付きがありましたか?
始めた当初は産後の生活で忙しさにかまけて素早いレスポンスができていなかったので、よい刺激になりました。
仲間のメッセージが刺激や励みになった実習生活
実習を助走期間として、就職への心構えやモチベーションがアップ。お知り合いの紹介で、前職のスキルを活かした英語を使う仕事に、無事就職が決まりました。
就職が決まった今、改めて実習を振り返っていただきました。
今後、仕事やキャリアアップに向けて、どのように英語を学び続けていきたいですか?
研究や特許の為の英語だけでなく、コミュニケーションや発表の場で誤解を与えない言葉選びが出来るよう幅広く勉強していきたいと思っています。
これから実習を開始される方に向けて、ひとことメッセージをお願いします。
余裕がある時、無い時も幅広く配慮して頂き、無理なく翻訳業の勉強と仕事を体験させて頂けたので、大変助かりました。
また仲間の言葉や仕事内容から勉強になる事も多く、刺激や励ましを受けて頑張る事ができました。
翻訳業も色々なジャンルがあるかもしれませんが、ぜひ良いキッカケとして、活用されてみてはいかがでしょうか。
「にほんごサンデー」では、来月から実習を希望される方を募集しています。
世の中のオンラインコミュニティの中には趣味的に、高額な費用がかかるものもありますが、「にほんごサンデー」は翻訳作業をしながら学びたい人を対象としているため、費用はかかりません。安心してご参加ください。
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