高速道路をあおり運転(tailgating)したドライバーが有罪(ゆうざい)に

2017年に東名高速道路(とうめいこうそくどうろ)で、安全運転(あんぜんうんてん)をしていた車の進路(しんろ)を妨害(ぼうがい)し、無理やり停止(ていし)させて起こった追突事故(ついとつじこ)により、夫婦2人が死亡(しぼう)、子供2人がケガを負った事故で、この事故を引き起こしたドライバーが有罪(ゆうざい)となりました。さらに大阪の事件でも、あおり運転による死亡事故に対する裁判(さいばん)がありました。

 

日本語と英語で、よんでみよう!

日本の習慣を英語で紹介(しょうかい)!みんなで日本語の記事が読める「にほんごサンデー」。
今回は、あおり運転のニュースについて、留学生のみなさんに、英語でどう説明すればわかりやすいかチャレンジしてみたよ!

 


日本では、もしスピード違反(いはん)で交通事故(こうつうじこ)を起こして、人を死亡(しぼう)させたりケガさせてしまったりすると、逮捕(たいほ)されて、罰金(ばっきん)を支払う(しはらう)か、刑務所(けいむしょ)に送られることもあるんだ。

 


In Japan, when a speeding car causes an accident and it injures or kills bystanders, the driver is to be arrested and fined. Sometimes even sent to jail.

 


危険運転致死傷罪(きけんうんてんちししょうざい)という法律(ほうりつ)だね。飲酒(いんしゅ)や薬物摂取(やくぶつせっしゅ)、無免許運転(むめんきょうんてん)が危険運転(きけんうんてん)と言われてきたけれど、妨害運転(ぼうがいうんてん)(あおり運転)も含(ふく)まれるようになったんだよね?

 


You are talking about a law called “Dangerous driving resulting in death or injury”, right? Alcohol, drugs, and driving without a license has been subject to the law. Add to that, tailgating was included in it as well, wasn’t it?

 


そう、高速道路(こうそくどうろ)でワゴン車(わごんしゃ)の前に割り込み(わりこみ)、減速(げんそく)して接近(せっきん)するといった妨害(ぼうがい)によって、乗っていた夫婦(ふうふ)を死亡(しぼう)させた事故(じこ)で有罪判決(ゆうざいはんけつ)が出ているよ。

 


Exactly. In the case of an incident on a highway, the driver was convicted. In this case, the driver cut in front of a wagon and suddenly slowed down too quickly nearly hitting the vehicle behind it. Such an destructive manner of driving nearly caused the death of a married couple in the wagon.

 


この教訓(きょうくん)は、残念ながらまだ生かされていないようなんだ。大阪で、バイクを運転する大学生をあおり運転によって死亡させた被告には、ついに殺人罪で有罪判決が出たんだ。

 


Unfortunately, it seems that some people haven’t learned from this case. In Osaka, a defendant was eventually convicted for murder because he tailgated a vehicle, and that caused the death of a university student driving a motorcycle.

 

もっとくわしく!

今回のキーワード、tailgate(テールゲート)はドライブ好きな人にはおなじみの言葉ではないでしょうか。
テールゲートとは、ミニバンやステーションワゴン、バンなどの後部荷室を開ける扉のことです。扉を全般的にバックドアと言いますが、その中で羽根上げ式、つまりハッチバックの物をテールゲートと呼んでいます。

このtailgate[名詞]が転じて、主にアメリカ英語として、直前の車にぴったりつけて運転するという、動詞のtailgateも使われるようになりました。

日本で問題になっているtailgatingですが、アメリカではもっと深刻です。
日本国内の年間追突事故件数は、平成30年では16万7,845件でしたが、アメリカでは年間200万件以上と言われています。追突事故原因の1位はtailgatingという調査結果もあります。

もちろん、アメリカでもあおり運転で人を死傷させた場合は有罪になっています。罪だと分かってはいても、「急いでいた」「イライラしていた」などの理由であおり運転する人が後を絶たないのです。

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