年越しと言えば、そば(Soba noodles)。モリカケ問題と言うけれど、そもそも「もりそば」「かけそば」を正しく知ってる?

2017年から続く、森友(もりとも)学園と加計(かけ)学園をめぐる政府のスキャンダルは、モリカケ問題と呼ばれて今でも高い関心を集めています。東京新聞が、もりそばとかけそばに引っかけた風刺漫画(ふうしまんが)を発表したことで、ネット上にモリカケという言葉が拡散(かくさん)したのです。意外な流れで注目を集めることになった、もりそばとかけそばについて話しましょう。

 

日本語と英語で、よんでみよう!


年末と言えば、モリカケ問題。とは言っても、政治の話じゃなくて、そばの食べ方のほう。ネット投票の(とうひょう)結果を見ると、もりそばより、温かいかけそばを食べるという人がずいぶん多いみたい。

 


If we are talking about the end of the year, it would be the ‘Mori-Kake’ issue. Though it’s not about politics, but rather, about how to eat Soba Noodles. According to a result of a poll, it seems like people who eat warm Kake-Soba are considerably higher than those who eat Mori-Soba.

 


昔は、そばをつゆにつける「もりそば」が普通の食べ方だったよ。一口ごとにつゆにつけて食べるのは面倒(めんどう)なので、江戸時代の1700年頃(ごろ)、あらかじめつゆをかけた「ぶっかけそば」が登場したんだ。ぶっかけそばは冷たいそばだけど、寒い時期に食べやすいように、そばを温めて熱いつゆをかけて食べる「かけそば」も生まれたんだよ。

 


Back in the day, eating Mori-Soba by dipping it in sauce was common. But to add sauce after each bite would be tiresome to do, so during the Edo Period Year 1700 people would be pouring sauce all over their noodles which would be known as ‘Bukkake-Soba’. Bukkake-Soba is cold, so to be able to eat it during the winter season, people would warm up the noodles by pouring hot sauce where ‘Kake-Soba’ was born.

 


ざるそばともりそばの違いは知ってる?実は、入れ物が違うだけなんだ。もりそばは皿(さら)やせいろに麺(めん)をのせるけど、ざるにのせたものは「ざるそば」と言うよ。今も続く蕎麦屋(そばや)さんは、だいたい200年前にできたものなんだ。

 


Do you know the difference between Zaru-Soba and Mori-Soba? Actually, the only difference is the way it is served. Mori-Soba is served on a dish or a bamboo steamer basket, while Zaru-Soba is served on a bamboo colander. Long-established Soba restaurants still have around the past 200 years of history.

 


そばは他の麺類(めんるい)よりも長く切れやすいことから、一年の厄(やく)を断ち切る(たちきる)という意味や、「細く長く」という特徴から、長生き(ながいき)を願うという意味があるんだ。そんな願いごとをしながら食べるといいんじゃないかな。

 


Compared to other noodles, Soba are longer and easier to cut. Because of that, things such as ‘cutting a year’s worth of bad luck’ and ‘length and thin’ implying a wish for a long life exist. By eating Soba on New Year’s Eve, would it be nice if you eat while wishing such things? Why don’t you eat soba wishing longevity and so on?

 

もっとくわしく!

 

今回は、風刺の意味ではなく、本来の「もりかけ」、つまり「もりそばとかけそば」について取り上げました。

 

そばの歴史をもう少し詳しく振り返ってみましょう。

江戸時代以前は、熱湯にそば粉を入れて餅状にした「蕎麦がき」が主流でしたが、江戸時代初期に、つなぎに小麦粉を使う製法が生まれて細長い麺ができました。

 

現在のそばの原型となっているのが「二八そば」で、そば粉8、うどん粉2の割合で打ったものでした。「暴れん坊将軍」として有名な、8代将軍吉宗の時代(1716年~)に確立したと言われています。

 

この時代に書かれた『衣食住の記』という書物に、二八そばの店があるという記述が初めて登場しました。浮世絵にも、蕎麦屋や屋台(夜鳴きそば)が多数描かれました。
なお、2×8=16というシャレで、二八そばの値段は十六文であったというおもしろい説もあります。

 

このように江戸の庶民の味として親しまれたそばの屋台を再現で見ることができるのをご存じでしょうか?
東京都江東区の「深川江戸資料館」(清澄白河駅から徒歩約3分)では、二八そばの屋台をはじめ、町人の長屋や火の見やぐらなど、江戸の町を再現した展示があります。

 

そばの歴史に興味がわいたら、ぜひ出かけてみてください。

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